「380円」。小さな値札のついた豚丼弁当に、目が止まった。ご飯の上に、味付けした薄切りの豚肉が4枚。そばにオクラ、ミョウガ、たくあん。タマネギも所々のぞく。食材はすべて山陰地方の鳥取産で、店内で調理しているという。でも、ちょっと小さめかな。「お茶碗1杯分のごはんは入っています」と女子店員。同じ値段のプチ幕の内弁当もあり、煮豆やポテトサラダなどの惣菜が並んでいた。とくに女性に人気なようで、残業用に買っていく会社員もいるとか。午後からの仕事を考えると、昼は軽めにしておこうと、豚丼弁当を買ってみた。
この店は、中之島フェスティバルタワーの地下1階に開設した「ととりのまんま」。2年前に鳥取市がシティセールスのために設けたアンテナショップだ。地元の農産物や加工食品などの特産品を展示即売し、地元の観光情報を提供している。
山陰から関西の都心に届く「ふるさと弁当」。食い倒れの大阪で勝負するには、なかなか厳しいだろうなと思う。でも、「採れたてのまんま」を届けたいという思いは弁当からにじんでいた。毎週木曜日には鳥取市内のレストランでつくった特製弁当が届くらしい。どんな食材が来るのか、楽しみだ。