古代中南米マヤ・インカの装飾が施されたレトロ建築として人気の芝川ビル。このビルの1階に昨年オープンした「ティカール バイ カカオマス」は、大阪・玉造の人気パティスリー「ブロードハースト」がプロデュースするチョコレート専門店です。
店名の「ティカール」はグアテマラの世界遺産「ティカル遺跡」(マヤ文明最大級の都市遺跡)を、「カカオマス」は「ブロードハースト」のチョコレート・ブランドを表しています。英国人オーナー・パティシエ、ブロードハースト氏が一目ぼれしたという101号室は、同ビルの中でも特にこだわりの装飾が凝縮されたフロア。建設当時の装飾がそのまま活かされた店内のディスプレイが、ほかにはない独特の雰囲気を醸し出しています。
コーヒー豆と同様、産地の気候や土壌によって異なる風味を持つカカオ豆。近年はその個性的な豆をチョコレート作りにどう活かすかが一種のトレンドであり、作り手の腕の見せどころとなっています。
そんな現状にあって、ブロードハースト氏は独自の感性でオリジナリティあふれるチョコレートを生み出します。たとえばボンボン。ショコラティエでありパティシエである彼は、パッションフルーツ、ブラックベリー、ポルトワインなど多彩な素材を組み合わせ、まるでケーキを作るような感覚で独創的なチョコレートを創り上げます。インド料理でよく使われるカルダモンなどのスパイスを自然に取り入れたレシピも英国人シェフならではの感性でしょう。枠にとらわれない創作スタイルや、一見オーソドックスに見えて実は遊び心にあふれたチョコのデザイン一つひとつに“アート”を感じさせます。
チョコレート ギフトセット
ブロードハースト氏のセンスを凝縮した詰め合わせ。イギリスで人気のファッジ、パッションフルーツ入りのフルーティーカラメルなどをパッケージ。ギネスビール入りのボンボンは英国人シェフならでは。
トリュフ ギフトセット
アフリカ、中南米(ペルー、エクアドル)など、産地の異なるカカオで作られたシンプルなトリュフをパッケージ。カカオの食べ比べにオススメ。
ボンボン
「Leatherwood」(一番手前)は、花が咲くまでに約100年かかるという樹木レザーウッドから採取したタスマニア蜂蜜のボンボン。柔らかな甘みが広がります。