上方落語の舞台を歩く2
「船弁慶」 友人に誘われて船遊びに出かけた喜六。女お房の松に頭が上がらない彼は「けんかの仲裁に呼ばれた」と嘘をついています。お松も難波橋に夕涼みへ出かけ、川に目をやると船の中で大騒ぎする亭主が。怒ったお松は船に乗り込み、夫婦げんか開始。喜六はお松を川に突き落としてしまいます。川は浅瀬でしたが、乱れ髪。お松は上手から竹が流れてきたのをつかむと、こう語ります。「♪そもそもわれは〜桓武天皇九代の後胤(こういん)、平の知盛幽霊な〜り〜」...
難波橋を後にして、北浜へ向かいます。江戸時代、裕福な商家が集まった船場エリアですが、その中でも鴻池家は群を抜く存在でした。そんな鴻池家の犬が主役の落語がこちら。
「鴻池の犬」 船場の商家の軒先に捨て犬3匹。その中の黒犬が大金持ちの鴻池善右衛門にもらわれました。広大な敷地と豪華な餌で育った黒犬は、やがて“鴻池の大将”として成長します。ある日、やせ細った犬がよその犬にいじめられ、鴻池の家に逃げてきます。それは生き別れた弟犬でした。兄犬はご主人からもらった鯛の浜焼きや鰻巻を弟にあたえます。「兄さん、おあがりやす」「遠慮せんでええ。わしゃこんなん食いあきてんねん。今晩あたり、ちょっと塩コブで茶漬けが食いたいと思うてるねん」...
「百年目」 堅物と思われている番頭が旦那に内緒で花街遊びに興じています。ある日、屋形船をあしらえ、大勢のお供をつれて東横堀川から桜宮へ花見に出かけます。遊びに夢中になっていると旦那と出くわしました。番頭「長らくご無沙汰しています」。旦那は「なぜ長いこと会わんようなことを?」。そこで番頭が一言「顔見られてしもた。これが、百年目と思いまして」。
「三十石」 長旅の最後に喜六と清八は京から大坂へ。三十石の夜船に乗ろうと伏見・寺田屋浜にやってきます。船に乗り込むと、物売りのにぎやかな声が響き渡り、客同士もワイワイ騒いでいます。夜更け。いよいよ船が動き出し、船頭の歌う舟歌とともに、のどかな雰囲気の船は、八軒家へ向かいます――。
このエントリーのトラックバックURL: http://nakanoshima-style.com/mt/mt-tb.cgi/169