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■水都・大阪の夏を彩る天神祭
平成197

水都・大阪の夏を彩る天神祭

大阪の夏を代表するお祭りといえば、天神祭。京都の祇園祭、東京の神田祭と並ぶ、日本三大祭の一つに数えられ、千年以上の伝統を誇る大阪天満宮のお祭りです。今回の散策は、この天神祭で賑わう中之島界隈を歩いてみることにしました。
地図
 
天神祭は毎年100万人以上の見物客で賑わうビッグなお祭り。宵宮(24日)の鉾流神事に始まり、本宮(25日)の陸渡御・船渡御・奉納花火でクライマックスを迎えます。

天神祭のルーツは、大阪天満宮創始の翌々年(951年)までさかのぼります。鉾流橋(ほこながしばし)で斎行される鉾流神事は、大川(旧淀川)から神鉾を流し、流れ着いた場所を祭場と定め、禊を払う祭事が起源。現在もこの橋を基点に神事が斎行されています。そして、その祭場に船で奉迎したことが船渡御の始まり。一方、陸渡御は、祭神・菅原道真公が氏地の平安を見届けるため、氏子が御迎えの行列を組んだのが起源といわれ、現在は約4kmのコースを色とりどりに着飾った約3,000人が練り歩きます。

【宵々宮・午後・ギャルみこし】    
宵々宮にあたる7月23日。長びく梅雨で蒸し暑い昼下がり、大阪天満宮を訪れました。楼門に茅野輪(ちのわ)が飾られ、境内には地車講や鳳神輿が配置されるなど、着々と準備が進められていました。もうすぐ祭りが始まるんだなあと思うと、こちらまでソワソワしてしまいます。

その後、天神橋筋商店街でうわさの「ギャルみこし」に出会いました。「ギャルみこし」は1981年、地域の振興と大阪文化の高揚、明るく楽しい街づくりを目指して第1回目が始まり、今年で27回目を迎えます。正式には「天神祭女性神輿」という名称ですが、回が重なるにつれ、いつしか「ギャルみこし」と呼ばれるようになったそうです。

元気さを表す赤、清潔感を表す白、大川を表す青の3色が配されたお揃いのハッピを着た女性たちは巡行中も笑顔を絶やさず、とってもキュート!
大阪天満宮 ギャルみこし
境内
お祭りムードで賑わう商店街を華やかに盛り上げていました。時代の感性を柔軟に取り入れながら歴史を刻む天神祭。ギャルみこしはまさにその象徴なのかもしれません。


【本宮・16:00頃・陸渡御(りくとぎょ)】    
地車講
神輿
行列
催太鼓
猿太彦
本宮にあたる7月25日。まずは陸渡御から見物します。陸渡御列の中心は、神霊を奉安する御鳳輦(ごほうれん)で、この前後を催太鼓(もよおしだいこ)や天狗のお面をつけた猿太彦、神輿(みこし)、神具、牛車、旗、鉾などが供奉して巡行します。主なルートは、大阪天満宮から西天満の老松通り、御堂筋を経て、大江橋を渡って中之島へ。市役所横を流れる堂島川に沿って東へ進み、難波橋を渡って、終着点である天神橋北詰の乗船場へ向かいます。ふだんは私たちの方がお参りする立場なのに、このお祭りでは神様が自ら巡回するところがユニークです。

私は中央公会堂の辺りで見物。圧巻だったのは行列の先頭、催太鼓による迫力たっぷりのパフォーマンスです。“願人(がんじ)”と呼ばれる打ち手が、真夏の暑さに吹き飛ばすような大きな掛け声をあげて豪快に太鼓を打ち鳴らす姿が印象的でした。


【本宮・18:00頃・船渡御(ふなとぎょ)】    
お祭りのハイライトは、夕刻から行われる船渡御と奉納花火。約100隻もの船が大川を行き交い、その頭上を約5,000発の花火が彩ります。かつて船渡御は、天神橋付近から西区方面へ下っていたそうですが、昭和期の地盤沈下で橋桁が下がり、巡航に支障が生じたため、それまでとは逆方向の大川をさかのぼるようになり、現在に至ります。

いそいそと天満橋方面へ移動中、天神橋の北側でスタンバイ中の落語船を見かけました。どうやらこの一帯は陸渡御を終えた一団をはじめ、さまざまな人々が船に乗り込む場所のようです。
船渡御 スタンバイ中の落語船
船渡御

天満橋に到着すると船渡御はすでに始まっていました。船がすれ違うたびに“打ちまーしょ! もひとつせー! 祝おうて三度!”という手拍子「大阪じめ」が交わされ、一帯はさらに賑わいます。篝火や提灯の光が川面を染める中、巡航するのは、厳かに船上祭を執り行う御鳳輦奉安船、祭神に従う供奉(ぐぶ)船、協賛団体や市民船など神をお迎えする奉拝船、船と船の間を縫うように走らせて祭りを盛り上げる列外船、文楽や落語といった大阪の芸能文化を表した船など実に多種多彩。これらの船が織り成す光の競演はとても幻想的でした。

人形船 文楽船 御鳳輦奉安船


【本宮・19:00頃・奉納花火】
日もすっかり暮れた頃、奉納花火が始まりました。打ち上げ会場は、造幣局東側の大川付近と、桜宮橋(銀橋)上流にある桜之宮公園付近の2箇所。満開の花火にしばし酔いしれます。最後は神輿が再び上陸・宮入りとなり、2日間にわたる水と火の祭典・天神祭の幕が下ろされました。

天満橋から大阪天満宮への道は、大勢の人と立ち並ぶ屋台で身動きがとれないほどでしたが、その喧騒はどこか心地よく感じられました。人々の熱気が生み出す高揚感と一体感。パワフルな大阪が詰まった天神祭に元気を分けてもらった気がしました。それともうひとつ、中之島の夕景グラデーションが華やぐ水辺に彩りを添えていたのも忘れられない光景です。中之島は美しい夕焼けの隠れスポットでもあります。こちらは晴れた日ならいつでも楽しむことができるので、一度観にいらっしゃってはいかがでしょうか。

奉納花火 中之島夕景
奉納花火

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天神祭
期間 宵宮祭 2007年7月24日(火) 本宮 25日(水)
大阪天満宮HP http://www.tenjinsan.com/
 

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